大腸がん(癌)の症状・検査・手術・治療法を解説。

肛門直腸鏡検査

●便潜血検査で陽性となったら……

<肛門直腸鏡検査>

大腸がんの代表的特徴である血便が便潜血検査で見つかった後に、本当に大腸がんなのか確認するために行われる検査の一つに、肛門直腸鏡検査(こうもんちょくちょうきょうけんさ)があります。
簡単に言うと、肛門直腸鏡検査とは長さ約10センチの金属筒状の肛門鏡を肛門から直腸に挿入し、直腸内を直接観察する検査方法です。
指を入れて中を調べる直腸指診の、肛門・直腸鏡バージョンだと考えてください。
肛門、直腸からS状結腸の下部までの約30〜40センチくらいまでの範囲のみ検査することができます。
検査をはじめる前に、あらかじめ排便を促す座薬(下剤)、あるいは浣腸薬を使って腸の中の便を出しておきます。この検査では、直腸ポリープ、ガンだけでなく、直腸の内側の壁の炎症、炎症性の変化もまた診察することができるので、大変有効な検査方法です。

●大腸がんを発見するためのその他の検査方法

<注腸X線検査>

注腸X線検査(ちゅうちょうえっくすせんけんさ)。
ときには注腸レントゲン検査(ちゅうちょうれんとげんけんさ)と呼ばれることもあります。

注腸X線検査(注腸レントゲン検査)は、これまで大腸がんを見つけるうえでの最も有力な武器でした。大腸内部をX線・レントゲンで透視して、その陰影によってガンの有無を調べるという検査方法のことです。胃の場合と同じように、そのためには造影剤のバリウムを肛門から注入する必要があります。このことから注腸=腸にそそぐ・注腸X線検査と呼ばれるのです。肛門、直腸、結腸、盲腸、虫垂、さらには小腸の末端部の一部までレントゲンに撮って、その形の変化をみながら、大腸ポリープ、ガンをはじめ、大腸炎、憩室症などの診断をします。

上記の方法よりも、肛門からバリウム溶液(造影剤)と空気を入れて腸を膨らませ、大腸にバリウムを付着させてX線写真を撮る方法が現在は主流です。この方法も注腸X線検査と呼ぶのですが、別の呼び名としてこの方法を「注腸レントゲン二重造影法」(ちゅうちょうれんとげんにじゅうぞうえいほう)と呼ぶこともあります。この方法は、肛門からバリウムを入れさらに空気を追加注入して、腸をふくらませて粘膜のひだを伸ばすことでバリウムがすみずみに行き渡るので、より大腸の異変を見つけやすくなります。大腸の形、大きさ、内径、位置、粘膜の様子、大腸の全体のようすを診断することが可能なので、大腸がんだけでなく、様々な大腸疾患の診断にも役立っています。

正常な大腸は、滑らかな曲線の輪郭が写ります。これに対して腫瘍があると、腸管の壁が変形していたり、粘膜のひだがおかしな形となって写るので、すばやく異常を見つけることができます。しかし注腸X線検査には欠点があります。盲腸や直腸、S状結腸の病変で腸の重なりがある場合やバリウムがたまっていると、病変を見逃す危険があるのです。 また、造影剤で影をつくり出し、それをレントゲンのフィルムに写し出して診断する検査方法なので、大腸にポリープやガン、あるいは炎症などの異常があってもレントゲンに写らなければ発見が出来ないという限界もあります。
当たり前のことですが、放射線をあびてしまうという根本的な欠点もあります。

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